TV番組、イベント、配信、大会etc…。昨今、「e-Sports」という言葉が市民権を得てきています。
男子中学生がなりたい職業の第2位はプロゲーマー!
そんなe-Sports業界において、最初期から活動しているプロゲーマー、Yutorimoyashi氏。
彼は、群雄割拠のe-Sportsタイトル「League of Legends」において、何年もの間、第一線で活躍しています。
本インタビューでは、未来のプロゲーマーを目指す青少年のために、
Yutorimoyashi氏がどういったキャリアを積んできたのかをお伺いしました。
対談動画リンク
ノーカット版はこちら!
インタビュアー:機械少女団:さら、みお
(取材日:2020年10月30日)
「当時は兄に全然勝てなかった…」プロゲーマーの少年時代は
さら:
Yutorimoyashiさんの幼少期に関して伺います。子供の頃ゲームを始めたのはいつで、最初はどんなゲームをプレイしていましたか?
Yutorimoyashi:
家にあったファミコンかスーパーファミコンをやってた記憶はありますね。
どのゲームを何歳の時にやっていたのかは覚えていないので、
“ゲーム”というところで言えば、物心ついた時からやっていたという感じですね。
さら:
ゲーマーの英才教育ですね!(笑)
Yutorimoyashi:
そうですね(笑)
兄がいるんですが、兄がゲームをやっている時に自分も混ざりたいなぁというところから、
兄の背中を追いかけながらゲームしていましたね。
さら:
いいですね!身近にライバルがいるということですよね?
Yutorimoyashi:
そうですね。4つ歳が兄とは離れていたので、当時は全然勝てなかった
でも、今となっては僕の方が・・・(笑)
さら:
先程の質問の中で一番最初にプレイしたタイトルは覚えていないとのことでしたが、
覚えている中で一番古いタイトルはなんですか?
Yutorimoyashi:
一番古いタイトルだと、ファミコンのスーパーマリオですかね?
本当にレトロなゲームだったと思います。
さら:
そのころのゲームのプレイの思い出などありますか?
Yutorimoyashi:
んー・・・そうですね、いつもそばにゲームがあったので外に遊びにいくのと変わらないくらい遊んでいました。
特別な思いを持ってプレイしていたとかではなかったと思います。
ただその時にあったから遊んでいた、そんな感じでしたね。
「楽しいことがあると他のことは二の次に」League of Legendsとの出会い
さら:
Yutorimoyashiさんは現在LoL(League of Legends)のプロゲーマーとして
活躍されていると思うのですが、LoLはいつからプレイを始められたんですか?
Yutorimoyashi:
シーズン1(2010年頃)の時からプレイしています。
さら:
本当に初期からプレイされているんですね!
プレイしようと思ったきっかけはなんだったんでしょう?
Yutorimoyashi:
当時オンライン上の友達がいて、LoLを見つけてきたので一緒にやらない?って
誘われたのがきっかけです。最初は何もかもが英語だったので大変でしたね・・・
その時は、特にプロになる!とかは決めてなかったですね。
さら:
その時から面白かったですか?それともやっていくうちに面白くなりましたか?
Yutorimoyashi:
最初のうちは、英語でよくわからなかったです(笑)
ただ、オンライン上の友達と遊べるからやってたという感じですね。
さら:
元から誰かとゲームをすることが好きだったってことですよね?
Yutorimoyashi:
そうですね。
さら:
LoLで最初辛かったことはありましたか?
Yutorimoyashi:
ずっと張り付いてゲームをできるわけではないので、
ひたすら日本語に翻訳されたwikiを見て、スキルの内容や
レベルアップ時にこんなことが起きるなどをずっと見て
ゲームの内容をひたすら覚えていましたね。
そんなことを続けていたら、いつの間にかハマってましたね(笑)
さら:
その時のプレイ時間はどのくらいでしたか?
Yutorimoyashi:
休みの日は8時間くらいずっとゲームをする日々でしたね。
楽しいことがあると他のことは二の次になってしまうんです(笑)
「入団テストからプロゲーマーへ」プロを目指したきっかけは
さら:
LoLでプロになろうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?
Yutorimoyashi:
当時専門学校に行っていたが、中退してやることがなくなり、
LoLをやっていたら、今はもうやめてしまったが
元プロ選手の方にチームに入らないか?と誘われて、
入団テストを受けてDetonatioN RabbitFiveというチームに入ったという流れですね。
そこからがプロに入った始まりだったと思います。
さら:
Yutorimoyashiさんのインタビューが決まった時から聞こうと思っていたんですが、
“Yutorimoyashi”という名前はその頃から使っていたんですか?
Yutorimoyashi:
そうですね(笑)
さら:
由来とかあるんですか?
Yutorimoyashi:
兄と一緒に考えた名前で、元々はガンダムの対戦ゲーム(VS.シリーズ)でユーザー名が必要になって
“もやし”のフレーズは面白いので、「animoyashi」と「otoutomoyashi」でやっていたんですが普通すぎるということで、
自分はゆとり教育世代だったので、”ゆとり”を取って、”Yutorimoyashi”というちょっとふざけた名前になっちゃったって感じですね (笑)
さら:
お名前の中にお兄さんとの思い出が詰まっているということですよね。
Yutorimoyashi:
そうですね、ただ、プロになってくると恥ずかしくなる時がありますね。
さら:
横文字だとかっこいいですよね!
Yutorimoyashi:
ありがとうございます(笑)
「やろうと思えば24時間できてしまう」プロゲーマーの練習とは
みお:
現在、Sengoku Gamingチームの一員として活躍されていると思いますが、
具体的には、どういった活動をされていますか?
Yutorimoyashi:
LJLというLoLの日本のプロリーグがあって、そこでチームの
ゲーミングハウスを使って、ゲームも寝るのもチームメンバーと一緒に生活しています。
常に合宿みたいな感じですね(笑)
みお:
普段の練習内容は?
Yutorimoyashi:
13:00からMTGルームを使ってMTGを行って、15:00からスクリムという
海外のチームとの交流試合をして、18:00から1時間休憩、20:00から第二部のスクリムが始まって、
23:00に終わって、24:00~個人練習開始という感じですね。
さら:
お話を伺っていると、ほんとにアスリートですよね。
Yutorimoyashi:
アスリートの方だと疲れて動けなくなっちゃうと思うんですけど、
僕たちの場合はゲームなので、あまり疲れないので、
やろうと思えば24時間できてしまうので、そこが違うかなと思いますね。
「ファンと会えない…」新型コロナウイルスとe-Sports
みお:
昨今のコロナウイルス感染拡大の影響で、プロゲーマーの方々の中で変わったことってありますか?
Yutorimoyashi:
一番変わったのは、LJLで観客を入れてオフラインでの試合をして、
ファンMTGとかを行う予定があったんですが、できなくなってしまって。
オフラインで試合をやってたこともあったが、完全オンラインになったりと、
ファンの方との直接的な関わりがなくなったことが大きいですね。
ファンMTGがなくなったのは、他のメンバーも残念がっていました。
みお:
今ではオンラインが当たり前になってきていて、人と関わることって減ってきていますよね。
Yutorimoyashi:
ただ、他のものだとできないことでも、ゲームならネットで繋がっているので、
その点ではマイナス面はなかったのでよかったですね。
みお:
感情の面で寂しかったってことですよね?
Yutorimoyashi:
ファンとの繋がりがなくなった今だからこそ、改めて気づかされる部分がありますね。
負けた試合の後もファンMTGは今まであって、どんな顔で出ていいのかわからなかった・・・
でも、そこで励ましてもらえることもあったので、今まではどんな顔で出ればいいのかと
考えていたが、直接励ましてもらうことはなくなってしまいましたね・・・
「自分を信じて、迷うより行動を!」未来のプロゲーマーへ贈る言葉
さら:
最後に、これからe-Sportsのプロを目指す学生の方たちに向けて一言いただけますか?
Yutorimoyashi:
僕はプロになって後悔はしていないですし、なれるかどうかは運が多くて、
上手い人でもなれる人もいるし、なれない人もいる。ただ、自分がやりたいことを
行動に起こして、自分を信じて進めばいいと思います。
迷うより行動してみるということだと思います。
さら:
私たちも貴重なお話が聞けてよかったです。本日はありがとうございました!
Yutorimoyashi:
ありがとうございました!
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(※この取材は2020年10月30日に行われたものです。)